piano(ピアーノ)弱く
イタリア語の意味・・・静かに・慎重に・平らな
pianoは音楽用語においては『弱く』という意味ですが、
それよりまず思い浮かぶのは、楽器のピアノだと思います。
これは1700年頃、イタリアでピアノが発明された時に付けられた名前、
『グラヴィチェンバロ・コル・ピアーノ・エ・フォルテ』
(意味・強弱を付けられるチェンバロ)に、由来しています。
イタリアの日常でpianoと言うと、例えばお母さんが口に食べ物をほうばる子供に
『piano!』(ゆっくり食べなさい!)と使ったり、
ずっと平らで、なめらかな道が続くことを『この道は、ずっとpianoだ』と使ったりします。
そして音楽用語のpiano、これは『弱く』と言っても決して委縮して弾くのではありません。
慎重に、全神経を指先に集め、美しい弱音を響かせることが大切です。
そういう意味では、フォルテの強い音よりもpianoの音のほうが
より繊細に神経を使わなければいけないかもしれませんね。
次回は、Crescendo(クレッシェンド)についてお話します