ー近・現代ー
サティ(エリック・サティ)
1866年5月17日~1925年7月1日
国籍:フランス
セーヌ河口の町オンフルールで海運仲介業者の子として生まれたサティは
10歳の時オルガニストのヴィノにピアノやグレゴリオ聖歌を習いました。
ピアノ教師であった継母は教育熱心なあまりサティには苦痛でした。
13歳でパリ音楽院に入学しマティアスにピアノを、トードゥに理論を師事します。
しかしアカデミズムに嫌気がさし憂鬱症にかかった彼は志願兵に応募しました。
ところが第33歩兵部隊に参加するも官僚的で単調な生活に飽き除隊。
その後、音楽院には戻らず<黒猫>という文学酒場に入り浸り、1888年にそこのピアニストになります。
『3つのジムノペディ』や『3つのグノシェンヌ』が書かれたのはこの時期でした。
90年頃になると<バラ十字会>という神秘主義的宗教結社に属して
92年『3つのバラ十字会の鐘』を作曲。
98年パリを離れアルクイユに移り住みシャンソン歌手の伴奏などで生計を立てる貧困生活に突入。
1905年39歳の時、ダンディが主宰していたスコラ・カントルムに入学し
ルーセルなどに師事して08年に卒業します。
その後の彼は非宗教的救済会を設立したり慰安会を設立したりし
この功に対し県知事から「教育功労勲章」が贈られました。
その後アンデパンダン音楽協会でサティの個展が開かれ名声が高まります。
そして14年第1次大戦が勃発し、伍長としてパリの町の警備に当たりました。
ディアギレフの委託で『バラード』が書かれたのは17年の事です。
その後『ソクラテス』を作曲し19年から<家具の音楽>(生活の中に溶け込む音楽)を提唱。
晩年は、肝臓病になり肋膜炎を併発。
パリの病院で59歳の生涯を閉じました。
♦主要作品♦
【バレエ】バラード 【付随音楽】ソクラテス 【歌曲】ジュ・トゥ・ヴー
【ピアノ曲】3つのジムノペディ 3つのグノシェンヌ スポーツと遊戯 官僚的なソナチネ
【室内楽曲】家具の音楽