今日は紅葉の中、岡山県にある閑谷学校へ行ってきました。
閑谷学校は江戸時代に建てられた、旧岡山藩直営の庶民のための最も古い学校で
国宝の講堂をはじめ聖廟や閑谷神社など殆どの建造物が国の重要文化財に指定されています。
備前インターから約10分、駐車場に到着し車を停めた瞬間からこの学校の全貌が見渡せ
備前焼瓦で覆われた建造物や風情溢れる山並みに目を奪われます。
最初に通る正門『鶴鳴門』は鯱を棟にのせ凛とした佇まいが、この学校の堅固な雰囲気を象徴しています。
その正面には孔子を祭る『聖廟』があり、聖廟の前には中国の孔子林の種を植え育てた
一対の立派な櫂の木があります。
残念ながら紅葉は終っていましたが、11月始めには毎年素晴らしい紅に染まるそうです。
その横には学校の創始者・池田光政を祀った閑谷神社があります。
聖廟より一段低く所に建てられているのは、『藩主といえども孔子様と同じ高さでは申し訳ない』
という池田光政の遺志を継いでいるそうです。
そして国宝の講堂。
入母屋造り錣葺きの大屋根をのせ、いったんこけら葺きの屋根を造った上に
垂木ごとに漆をかけた一枚板を張り、その上に備前焼瓦をのせるといった手の込んだ造りで
軒先の陶管なども含めて雨水に対する万全の対策が取られているようでした。
外の明かりを反射している床は江戸時代から今に至るまで、ここに座った生徒達によって磨きこまれたらしく
ピカピカに輝いていました。
童謡で有名な『三木露風』、剣豪小説家の『柴田錬三郎』、作家の『藤原審爾』、画家の『竹久夢二』など
多くの著名人がこの場で学んだんだ・・・・と思うと、今度はもっとゆっくり資料館もまわり
彼らが学んだ孔子の教えについても触れてみたいと思いました。