先週末は大阪から遊びに来た友人を日本玩具博物館へ案内しました。
ちょうど世界の仮面展を開催されていてとても興味深かったです。
世界中どの民族も昔から何か別のものに変身したいという願望があり
その対象は国によっても時代によっても違います。
でも、現実とは異なる世界あるいは人間を超えた存在に畏れながらも
憧れるという点で共通しています。
この展覧会は日本や東南アジアの国々をはじめアフリカ、ヨーロッパ
南北アメリカの各地で伝承される文化が仮面を通して表現されていました。
まずはアジア 私たちが属するアジアは土着の神々を敬い祀る仮面の儀礼、
芸術に高められた仮面舞踊、様々な民芸芸能があり
豊かで表現力の強い仮面が伝承されています。
日本では四季の祭礼に登場する獅子頭や梁湖面などの民間から生まれた
神を慰めるために奉納される物が多く
朝鮮半島では農村部で広がった高麗時代の仮面踊りや仮面劇で
支配層を醜い仮面に仕立て痛烈な批判を込めた自由で辛みの効いた
独特の仮面世界が流行していたようです。
ユニークだったのは西アフリカのパスポートマスク
これは様々な部族が土や木で作ったもので普段は神聖な場所に保管され
長旅に出る時などに携帯し部族との魂のつながりをたもつものです。
コートジボアールのダン族が作る「マゴ」とよばれる木製ミニ仮面が有名で
カメルーンでは素焼きのミニ仮面、とそれぞれの部族が特色を出し
旅先で出会ったときに見せあい、互いの部族や身分を確認し合ったそうです。
他にもインドの祭りの張り子やら、メキシコのジャガーの仮面
ギリシャの土面や、ルーマニアの年越し祭の仮面人形
まだまだたくさんの世界各国の仮面が展示されその歴史も示されていました。
緑豊かで白壁土蔵造りの落ち着いた雰囲気の館内には6棟の建物があり
中でも「らんぷの家」という離れは囲炉裏や縁側が備えられ
来館者に解放されていました。
座敷に座り庭の木々を眺めながら友人と語り合い、気が付けば閉館間際 ^^;)
お茶を飲みながらとても豊かな時間を過ごすことが出来ました。