山崎あいこピアノ教室

姫路市網干区のマンツーマンレッスンのピアノ教室です

[音楽の便り]音楽用語vol.34

April 17, 2012

 

Rubato(ルバート)自由な速度で

 

 

イタリア語の意味・・・盗まれた・奪われた

 

 

 

Rubatoには『盗まれた』という意味がありますが『盗む・盗まれる』にも様々な場面があります。

『宝石がRubatoされる』『バッグがRubatoされる』など実際のものが盗まれる場合だけでなく

『サッカーの試合がRubatoされた』と言うような使い方もあります。

これは自分たちよりも格下のチームに勝利をさらわれる、と言った場合に使われる

比喩の表現で、思いもかけず、偶然に、といったニュアンスが含まれています。

 

 

 

音楽で使われているtempo rubatoは『自由なテンポで演奏する』という意味です。

ここから『盗む』というニュアンスはわかりにくいのですが、これは『時間を盗む』と解釈します。

音楽がテンポよく進行している中で特別な表情を表したいときに、

少しだけテンポをゆったりしたり、又速めたり・・・・これこそが時間を盗むRubatoの演奏方法です。

 

 

 

Rubatoの演奏方法で大切なことは、まずメトロノームのテンポから離れて自由に演奏すること。

ただし大きな変化はだめで、やり過ぎないのがポイントです。

そしてもうひとつ。盗んだテンポは必ず返すこと!

少し盗んで人が気づかないうちにサッと返す。

そして何事もなかったかのようにもとのテンポで演奏する。これが極意です。

 

Rubatoは自由な心の表現。

作品の解釈から逸脱しない範囲で思い切って時間を盗んでしまいましょう。

 

 

 

 

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